デュアルモニターの設置方法にはいくつかありますが、最近注目を集めているのが「上下配置」です。従来の横並びとは異なり、上下配置は作業効率や省スペース性に優れ、長時間の作業でも疲れにくいメリットがあります。この記事では、上下配置の快適さの理由と具体的な設定方法について詳しく解説します。
デュアルモニターの基本的なメリットとは?
近年、在宅勤務やリモートワークの普及により、作業効率を高めるためにデュアルモニターを導入する方が増えています。まずは、デュアルモニターの基本的な利点を確認してみましょう。
- 作業効率の大幅アップ:複数のウィンドウやドキュメントを同時に表示できることで、タブやアプリ間の切り替えが不要になります。特にデザイナー、エンジニア、ライターなど、同時に複数の情報を参照する必要がある職種には大きな利点です。
- ミラー表示によるプレゼン活用:メインモニターの画面をサブモニターにそのまま映す「ミラー表示」は、会議や商談の場面で非常に便利。他人と同じ画面を自然に共有できるため、スムーズな説明が可能になります。
- ゲームや映画での没入感:ベゼル(フレーム)が薄いモニターを使用すれば、2画面を連結して超ワイドスクリーンのように活用できます。より没入感のあるゲーム・映画体験が可能になります。
これまで、2台のモニターは横並びで設置するのが一般的でした。しかし、実はこの「横並び配置」には意外なデメリットがあるのです。以下の記事でさまざまな配置方法を比較していますので、ぜひ併せてご覧ください:
👉 デュアルモニター設置ガイド
横並びモニターのよくある課題とは?
一見便利に思える横並びのモニター配置ですが、実際には次のような課題もあります。
-
首を左右に動かしすぎて疲れる:左右に広がる2台のモニターを見るには、視線だけでなく首ごと動かす必要があります。特に27インチ以上の大画面モニターの場合、首の回転範囲が大きくなり、肩こりや首の疲労につながりやすいです。
- 両端の視認性が低い:人間の視野は一般的に水平方向で約160度程度ですが、正面以外の端のエリアは視認性が低くなります。大型モニターを横に並べると、左右端の情報は見逃しやすくなり、結果的に無駄なスペースになりがちです。
- デスクスペースを圧迫:一般的なオフィスデスクの奥行きは60〜70cm程度。2台のモニターをスタンドで横に並べると、モニタースタンドの台座部分が机の横幅のかなりの割合を占め、書類を広げたり作業スペースとして使いづらくなります。
上下に配置するデュアルモニターのメリット
近年では、これらの課題を解消するために「上下配置」のモニター設置が注目を集めています。特に省スペースで効率を重視するプロフェッショナル層の間で人気です。
- 視線移動が楽で集中力を保ちやすい:左右に比べて首の動きが小さく、視線の移動もスムーズです。
- 省スペースで机の上を広く使える:縦方向を活用することで、デスクの横幅を節約できます。
- 参照・作業の役割分担がしやすい:上段に資料、下段に作業画面など、用途ごとに使い分けがしやすくなります。
上下デュアルモニターの設置方法(設定手順を解説)
Step 1:上下配置対応のモニターアームを選ぶ
市販のモニターアームの多くは、横並びを前提として設計されています。高さ調整の自由度が足りず、上下配置が難しいことも。
そこでおすすめなのが「ポール式」のデュアルモニターアームです。上下方向に自由に高さを調整でき、2台の大型モニターも安定して設置できます。
▶ おすすめ製品:HUANUO 縦型モニターアーム(13~32インチ対応)
Step 2:モニターをアームに取り付ける
マニュアルに従って、VESAマウントを使用してモニターをしっかり固定しましょう。
もしモニターが1台大きく、1台小さい場合は、大きいモニターを下に配置するのが基本です。これは、人間の視線が下方向に自然と向きやすく、眼球の運動に負担が少ないためです。
Step 3:OSの設定を調整する
● Windows の場合
- デスクトップを右クリック →「ディスプレイ設定」を開く
- モニターが横に並んでいる表示を、ドラッグで上下に配置し直す
- 「表示画面を拡張する」を選択し、「適用」をクリック
- 解像度や拡大率もここで調整可能
● macOS の場合
- 「システム設定」→「ディスプレイ」へ
- 画面表示で2台のモニターを上下にドラッグして配置
- 必要に応じて解像度や拡大倍率を個別に調整
よくある質問(FAQ)
Q1:誰でも上下配置が向いていますか?
用途によっては、横並びの方が適しているケースもあります。例えば、動画編集や音楽制作など横長のタイムラインを扱う作業では、左右に広い作業領域の方が便利です。ゲームや映画鑑賞でも、横並びの方が没入感が高まる傾向にあります。
Q2:モニターの理想的な高さは?
目線と同じか、少し下にモニター上端が来る位置が理想とされています。視線より10〜15度下の位置に画面中心があると、首や肩に負担がかかりにくく、長時間の作業でも快適です。
まとめ|デュアルモニターは上下配置で作業環境が進化する
デュアルモニターの上下配置は、省スペースかつ集中力を保ちやすいレイアウトとして非常に効果的です。従来の横並びでの疲れや不満を感じていた方は、ぜひ一度上下配置を試してみてください。きっと作業の快適さが大きく変わるはずです。